今回は、御徒町にある“佐竹商店街”をご紹介!
なんと、日本で“2番目に古い”とされる商店街なんです。
ちなみに、日本最古の商店街は、石川県金沢市にあるそうなので、関東以北では最古の商店街とは言えるのかな(笑)
これまで浅草界隈の題材が多かったので、今回は、ちょっとだけ遠出!
かつて隆盛を誇った商店街の今を取材してきました。
佐竹商店街
東京都台東区台東3-28-4
トリビアの宝庫?
佐竹商店街があるのは、つくばエクスプレスの新御徒町の駅を出てすぐ!。
探すまもなく、右を向いたらありました(笑)
立派な屋根付きアーケードが、遥か奥まで続いています。
人通りは…まぁちらほら(汗)
平日昼間だからなぁ…などとぶつくさ呟きながら、いざ商店街へ!
入ってまず最初の感想は、古い商店街とは思えないほど通りがキレイなこと。
古めかしい感じは一切なく、普通の商店街というイメージ。
一方で、情緒ある喫茶店や、昔ながらの八百屋さんも現役で営業中でした。
でも…残念ながらシャッターが閉まってるお店もちらほら(汗)
さらには、事務所やマンションなど、商店ではない建物もかなりの割合を占めている様子。
やはり商店街は、どこも大変なんだなぁ。
などと、人事のように呟きながら歩く取材班の目に飛び込んできたのは…
屋根から吊るされた、大きな垂れ幕。
「樋口一葉は下谷御徒町に住んでいたことがある」
明治十四年から三年位、下谷御徒町(現・台東)に在住
えっと…なんのお知らせですか?(汗)
探してみると、等間隔に同じような垂れ幕がいくつか…。
●佐竹に明治時代大仏があった。
※明治十九年、高村光雲が高さ約十五mの見世物用大仏を作った。
●入谷朝顔の発祥は御徒町である。
※江戸時代、御徒町の下級武士の内職として栽培されていた。
●夏目漱石は下谷区(現 台東区)で小学生時代を過ごした。
※佐竹近くの寿町(現、寿)に住み戸田学校 現、蔵前小学校に通った。
なるほど、商店街にまつわるトリビアか!
歩くだけで、貴重な情報が手に入るとは…とても斬新なサービス(感謝)
と、感動しながら歩いていると気になる建物を発見!
お休み処・事務所?
何か新たな情報がある予感がするね…。
ということで、いつも通りアポなしで突撃!
取材班「中を撮影していいですか?」
関係者「どうぞ、どうぞ!お好きなように」
秒で快諾!優しすぎる!(感謝)
さすがは人情の台東区。
どこに行っても皆さん優しさで溢れております(涙)
佐竹商店街の歴史を知る
事務所の中には、商店街の歴史を伝える写真などがずらりと展示されておりました。
現在、商店街がある場所には、江戸時代、秋田佐竹藩の上屋敷(藩主が住む江戸の住居)があったそう。
だから佐竹商店街なんですね、昔の地名かと思ってました(汗)
明治維新後、藩の消滅と火災により屋敷は消失。
その跡地に、民家や商店が立ち並ぶようになっていったそうです。
その規模は、年々拡大していき、商店はもちろん、寄席や見せ物小屋、料亭、写真館などがひしめき合う、一大娯楽境へと変貌!
商店街というよりも、歓楽街に近い状態ですね(笑)
そして、1898年(明治31年)に商店街組合を結成。
ついに、日本で2番目に古い商店街が誕生することになったそうです。
しかし!商店街が最盛期を迎えるのはまだ先のこと。
関東大震災や戦火により、消滅するたびに不死鳥の如く復活してきたという佐竹商店街。
そして、高度経済成長の追い風に乗りながら、ついに黄金時代が幕を開けます!
1969年(昭和44年)全蓋アーケードが完成!
店の数は160軒ほどに達し、勘定だけを専門に行う店員を雇う店が出るほどに賑わいまくったとか(驚)
大晦日となれば、商店街に人々がどっと押し寄せ、人とぶつからずには歩けないほど…。
まさに、名実共に都内屈指の商店街として黄金期を迎えることになります。
都内屈指の商店街から“聖地”へ?
しかし、全国の商店街同様、徐々にその隆盛は低迷…店舗も減り始めてしまったそうです。
確かに、寂しい感じでしたよね(汗)
しかし!そこは不死鳥・佐竹商店街!
物を売る商店街から別の道へと華麗な進化を遂げていました!
それがこちら…
事務所には、芸能人の色紙がずらり!
一体どういうことかと言いますと…
実は、この商店街、ドラマや映画、CMなどの撮影を積極的に誘致!
数々の名作の舞台として、知る人ぞ知る“撮影の聖地”となっているんです。
誰もが知ってるような作品もちらほら!(驚)
全然知りませんでした(汗)
遠ざかった賑わいを逆手に取る素晴らしい作戦…さすがです!
商店街の守り神
ところで、商店街の至る所に描かれているのが…
可愛らしい“ふくろう”のキャラクター。
佐竹商店街のシンボルでもあり、守り神なのだそうです。
事務所にあった説明書きを読んでみると…
ふくろうは世界各国で知恵の神、長寿の神としてラッキーな鳥とされています。また、首が180度回ることから見通しが利き商売繁盛につながり、福が来る縁起の良い鳥とされています。他にも学問の神、不老長寿のシンボルとして親しまれています。
つまり、縁起が良いということで、2000年にマスコットとして採用したということでした(笑)
でも、幾度の苦難を知恵で乗り越え、日本で“2番目に古い”商店街として、現役のまま長寿を果たしているという点では、まさにピッタリなマスコットだなと納得。
ぜひ、これからも末長く頑張って欲しいですね!