健康管理士一般指導員の資格を持ち、
台東区内で健康サロンを経営する、
最上佳則さんの監修コラムです。
「病を患うのも治すのも自分自身」
生活の中で実践できる
「予防医療」の知識を
お教えいたします。
ぜひ参考にしてください!
健康管理士一般指導員の資格を持ち、台東区内で健康サロンを経営する、最上佳則さんの監修コラムです。
「病を患うのも治すのも自分自身」
生活の中で実践できる「予防医療」の知識をお教えいたします。ぜひ参考にしてください!
最上佳則(もがみ よしのり)
台東区内で健康サロンを経営
健康管理士一般指導員
健康管理能力検定1級
コレステロール値は、高いほどがんになりにくい?
コレステロールは三大栄養素の一つ「脂質」の主要物質で、しっかりとした体づくりには欠かせない善玉の助っ人です。
コレステロールが卵にたっぷり含まれているのは、卵からヒヨコになるために必要だからです。副腎皮質ホルモンや性ホルモンなど、重要な5種類のホルモンの原料でもあり、
血液中のコレステロールが減ると、免疫力が衰え感染症やがんにもかかりやすくなると言われています。
日本動硬化学会による判定では、
「LDLコレステロール140㎎/dL以上、HDL40㎎/dL未満」の人は、脂質異常症と診断されます。
病名がついているくらいですから、この数値を守らないといけない、超えているならば不健康だ…と思いますよね?
しかし、この基準については、専門家の間でも意見が分かれているのです。
臨床試験で意外な結果
論争の火種となったのは、2000年に発表された「日本脂質介入試験=J-LIT」という臨床試験結果でした。
コレステロール低下剤の効果を調べるために行われた調査で、総コレステロール値220以上(平均で約270)の人ばかり5万人を対象に、1992年から1999年までの6年間、コレステロール低下剤を使用し、その結果を調べました。
すると、意外な結果が…
なんと、最も死亡率が低かったのは、
総コレステロール値が高めの220~260の人たち。
逆に、総コレステロール値が180未満にまで下がった人の死亡率は、220~260の人たちの2.7倍。さらに、がんでの死亡者は、約5倍になったそうなんです。
コレステロールが180未満の人では、免疫力が衰えて、それまでおとなしくしていたがんが暴れだすのだと考えられます。
“無理に下げない”が長寿の秘訣?
総コレステロール値が240~260の人が最長寿という研究データは、他にも多数存在します。
オランダで行われた、85歳以上の高齢者を対象とした臨床試験でも、一番長生きしたのは、コレステロール値が高いグループで、低いグループは、がんと感染者死が多く最も短命でした。
お年を重ねたら、コレステロール値が上がるのは普通だとお思い下さい。
固定的な概念はこれ捨てロールしなければなりません(汗)