健康管理士一般指導員の資格を持ち、台東区内で健康サロンを経営する、最上佳則さんの監修コラムです。
「病を患うのも治すのも自分自身」をモットーに、
生活の中で実践できる、「予防医療」の知識をお教えいたします。ぜひ参考にしてください!
最上 佳則(もがみ よしのり)
台東区内で健康サロンを経営
健康管理士一般指導員
健康管理能力検定1級
認知症(アルツハイマー病)の対策は?
認知症の60%を占める「アルツハイマー病」を発見したドイツ人医師、
アルツハイマー博士の名に因んでつけられたこの病気は、
記憶を司る海馬という脳の領域の神経細胞に、
アミロイドβやリン酸タウという異常たんぱく質が沈着し神経原繊維が変性、
神経細胞の連結部が消失することで起こります。
アルツハイマー病患者のCTなどにより、「脳が委縮して多くの神経細胞が死滅している」こと。
また「脳の血流(とくに海馬領域の血流)が低下している」ことなどがわかっています。
そうしたアルツハイマー病の原因ともされる「アミロイドβタンパク」は、質の良い睡眠で分解が促進されることが分かっています。
また、ごく最近の研究では、嗅覚の低下がアルツハイマー病の発症の前兆になることも分かりました。
脳の血流をよくするためには、ウオーキング他の筋肉運動を。
また、良い眠りのためには、昼間に最低15分でも日光に浴びると、睡眠ホルモンのメラトニンの産生がよくなるので、
昼間の外出、日光浴を。
そして、ハーブや花の香り、線香の香りをかぐことで嗅覚が鍛えられるので、
ハーブガーデンの散策やハーブの自宅栽培、アロマセラピーなどを行うと
アルツハイマー病の予防になります。
因みに、昨年1年間で全国の警察に届け出のあった認知症の行方不明者は、1万5863人。
届け出の受理当日に約70%、7日以内に90%の所在が確認されています。
万一、ご家族が行方不明になられたら、病院でなく警察にお願いすべきですね。
そうならないよう、日ごろから、筋肉運動、日光浴、よい睡眠、香り療法を、心がけてみてはいかがでしょうか。