1年中あちこちで行事が行われている台東区。
今月は、“浅草酉の市”が開催されます!
毎年、11月の“酉の日”に開催されますが、本年は“二の酉(酉の日が2つ)”のため、
11月11日(土)・11月23日(木)勤労感謝の日が開催予定日となっています。
ところで!商売繁盛・家内安全を願う熊手を買い求める光景は皆さん知っていても、
その由来などまでは知らない方も多いのでは?
そこで、今回は、この酉の市のうんちくをご紹介させていただきます!!
〒111-0031
東京都台東区千束3-19-6法華宗 鷲在山 長國寺 境内
酉の市の由来は?
酉の市は、11月の酉の日(十二支)を祭日として、浅草の鷲山寺長國寺や各地の鷲神社、大鳥神社で行われる、開運招福・商売繁盛を願う祭りで、江戸時代から続く代表的な年中行事です
ご利益を授けてくれるのは、
鷲妙見大菩薩と言う神様。
冠を戴き宝剣をかざして鷲の背に立つ姿から、
「鷲大明神」や「おとりさま」と呼ばれています。
鎌倉時代、日蓮大聖人が、現在の千葉県にある上総国鷲巣(千葉県茂原市)に滞在中、国家平穏を願って祈ったところ、不思議な力をもってして現れ出でたと言われています。
その日がちょうど11月酉の日だったそうなんですね。
と言っても、最初から熊手を売っていたわけではありません。
当初は近在の農民が鎮守である
「鷲大明神」に感謝した収穫祭でした。
祭りの日、氏子たちは鷲大明神に鶏を奉納し、
終わると集まった鶏を浅草の浅草寺まで運び、観音堂前に放してあげていたそうです。
縁起熊手はいつから?
酉の市が始まった当初は、農具や農産物を売る露店が立ち並んでいました。
その中に、落ち葉などを「掃き込む、かき込む熊手」がありました。
この熊手が、参拝者が増えるに従い、江戸っ子が好む洒落がきいた“縁起熊手”へと変化していったのだとか。
それがさらに、大判小判、おかめの面などを飾った大きく華やかな形へと進化。
商売繁盛を願う江戸庶民が、財をかき込み、福をかき込もうと、こぞって買い求めたそうです。
また、お客をかき込むという縁起をかついで、吉原では愛らしい“かんざし熊手”が人気だったそうです。
幻の“縁起イモ”
江戸時代、酉の市の名物となっていた食べ物があります。
それが“唐の芋(とうのいも)”!
サトイモ科サトイモ属で、野球ボール大の大きな芋です。
当時、時節の農産物土産だったことから、名物として販売する露店が多く立ち並んでいたそうです。この唐の芋は、「頭(かしら)の芋」とも呼ばれ、「食べると人の頭になれる」と洒落て、開運出世の縁起物とされていました。
しかし、時は流れて浅草界隈の農家は絶滅…。
現在では、販売する露店は一軒を残すのみとなっているんです!
酉の市にお出かけの際は、ぜひこの幻の名物も探してみてください!